MRI検査を受けられる方へ
MRI検査とは
MRIとは磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)の略で、磁気と電磁波を使って体の内部を画像化する検査方法です。X線を使用しないため放射線被ばくの心配がありません。当院では1.5テスラと3.0テスラのMRIを導入し、1.5テスラでは腹部撮影を中心に、3.0テスラでは乳腺、骨盤腔、頭部の撮影を中心に検査を行っています。
MRI検査には単純撮影と造影剤を使用した造影撮影があります。造影撮影では血管や病変をより詳しく調べるために、造影剤を静脈から注入して検査を行います。
検査の注意事項
- 次の方は検査を受けることができません。該当する方は事前にご連絡ください。
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- 埋込型電子医療機器(心臓ペースメーカー、埋込み型除細動器、神経刺激装置など)を装着している方
- 磁石式人工肛門を装着されている方
- ティッシュエキスパンダーを装着されている方
- 材質不明な金属が体内にある方
- 次の方は検査を受けられない可能性があります。該当する方は事前にご連絡ください。安全な検査を行うため、手術した病院に材質などの確認をお願いする場合がございます。
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- 脳動脈クリップ、金属製の人工弁、血管内ステント(冠動脈ステント、動・静脈ステントなど)、下大静脈(IVC)フィルタ、血管などの塞栓用コイル、人工内耳などを手術で入れている方
- 外傷などでプレート・ワイヤー・ボルトなどを入れている方
- 美容金糸(美容整形)を入れている方
- その他、手術などで体内に留置物がある方
- 閉所恐怖症の方またはその傾向のある方
- 妊娠または妊娠の可能性がある方(妊娠初期の方はMRI検査を受けることはできません)
刺青・アートメイクを入れている方
撮影時に変色や火傷を生じる恐れ、また撮影範囲に含まれる場合は画像に歪みが生じる恐れがございます。刺青・アートメイクがある方は事前にご連絡ください。
マグネット義歯、金属を使用した歯科矯正中の方
- 頭部の撮影は原則1.5テスラでのご予約となります。該当の方は事前にご連絡ください。
- マグネット義歯がある方は検査前にアタッチメントを必ず外していただきます。装着したままMRI検査を受けると磁石の吸引力が消失する恐れがございます。
持続血糖測定器(リブレなど)を使用中の方
センサーをつけたまま検査を行うことはできません。検査前にセンサーを必ず外していただきます。
化粧品、ネイルアート、つけまつげについて
- 化粧品(マスカラ、アイライン、アイブロウなど)には素材に金属を含むものがあり、つけたまま検査を行うと画像に影響を与えるほか、目の粘膜などを傷つける恐れがございます。お化粧は検査前に落としていただきますので、必要に応じてメイク落としをご用意ください。
- マグネットネイルをつけたまま検査はできません。検査前に落としてください。
- ジェルネイルは内容によっては火傷や変色の恐れがあります。検査前に落とすことが難しい場合は、事前にご連絡ください。
- つけまつげ(マグネット式を含む)は素材によっては発熱の危険性がございます。検査前に外してください。
コンタクトについて
コンタクトレンズはその種類に関わらず、検査前に外していただきます。必要に応じてメガネの持参をお願いします。とくにカラーコンタクトレンズは、材質に金属を含む場合があるため、装着したまま検査を受けると危険です。
白髪染めスプレーや増毛パウダーについて
素材に金属を含む場合があるため、検査当日はつけずにご来院ください。
検査エリアの持ち込み制限について
- スマートフォン、携帯電話、タブレット端末などの電子機器や筆記用具はお持ち込みできません。
- 貴金属類、カイロ、エレキバン、補聴器、入れ歯、ヘアピンなどはすべて取り外していただきます。
検査当日の服装について
- 当院の検査着に着替えていただきますので、着脱しやすい服装でご来院ください。
- 金属のついた下着(ブラジャー、キャミソールなど)やヒートテックなどの機能性下着は検査前に脱いでいただきます。
ご家族などの検査同伴について
おひとりでの移動が困難な方やお手洗いに介助が必要な方は、ご家族などの付添いをお願いします。
造影検査を受けられる方へ
- 次に該当する方は、造影剤を使用できない可能性がございます。事前にご連絡ください。
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- 気管支喘息の治療中、もしくは既往歴がある方
- 重度のアレルギーがある方
- 今までに造影検査による副作用があった方
- 重篤な肝障害がある方
- 重篤な腎障害がある方(eGFRが30未満の方)
腎機能の確認について
造影検査を行う方は、検査当日に腎機能の確認を行います。検査日から3カ月以内の血液データ(クレアチニン値が載っているもの)があれば、当日お持ちください。有効なデータがない場合は、検査前にクレアチニン値を測定します。
検査前の食事・飲み物について
検査方法や検査部位によって制限が異なります。
検査方法 | 腹部 | 腹部以外 |
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単純検査 | 予約時間の4時間前から絶食 ※水分はお水のみ可 |
食事・飲み物の制限なし |
単純+造影検査 | 予約時間の4時間前から絶食 ※水分はお水のみ可 |
予約時間の4時間前から絶食 ※水分はお水のみ可 |
お薬について
- 絶食開始以降は、糖尿病治療薬とインスリンは中止してください。それ以外のお薬については、いつも通り服用してください。
- 貼り薬は検査前に外していただきます。必要に応じて替えのお薬をお持ちください。
持ち物
- 紹介状
- 健康保険証
- 検査費用(現金またはクレジットカード)
※当院はマイナンバーカードを保険証としてご利用いただけます。
検査費用の目安
現金またはクレジットカード(一括払い)でのお支払い
- 3割負担の場合
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- 単純検査:8,000円前後
- 単純+造影検査:14,000円前後
よくある質問
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Q.
医師を通さず患者自身でMRI検査の予約ができますか?
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A.
大変申し訳ございませんが、患者様からのご予約は承ることができません。必ず主治医の先生を通してご予約ください。
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Q.
閉所恐怖症ですが、MRI検査を受けられますか?
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A.
閉所恐怖症の方が少しでも安心して検査が受けられるよう、耳栓やアイマスクをご用意しています。また頭頚部以外の検査であれば、足元から装置に入ることで気分を緩和できる場合があります。スタッフへご相談ください。
検査に不安がある方は、プレパレーション制度をぜひご利用ください。
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Q.
プレパレーション制度とはどういったものですか?
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A.
MRI検査に対する不安や疑問がある方は、実際に検査台に乗っていただき、検査の雰囲気を体験していただくことが可能です。ご興味のある方は当院までご連絡ください。
※検査のご予約済みの方に限ります。必ずご予約日より前にご連絡ください。
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Q.
検査時間はどれくらいですか?
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A.
撮影方法や撮影部位により異なります。短い方で20分程度、長い方で60分程度の撮影時間がかかります。検査中に気分が悪くなった場合、ブザーを押していただければ検査を中断しますのでご安心ください。
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Q.
造影検査はどのような検査ですか?
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A.
造影剤というお薬を静脈注射で投与し、目的とする臓器や血管がより詳細に見えるようにする検査です。検査目的や検査部位に応じて、造影剤を使用するかどうか判断します。造影剤は投与後6時間後にはほとんど尿として排出されます。安全性が確立された検査方法ですが、まれに副作用を生じる恐れがございます。検査前に患者様の同意を得て検査を行いますが、検査当日の問診の結果、当院医師の判断で造影剤使用を中止する場合がございます。