CT検査について

検査をご依頼いただく際の注意事項

  • 妊娠中の方は検査が受けられません。
  • 植込み型除細動器をつけている方は埋込部位をお申し出ください。機器本体にX線が照射されない撮影部位であれば、検査は可能です。
  • 心臓ペースメーカーをつけている方は、必ず製品のメーカーと品番をお申し出ください。機種によっては検査が受けられない場合がございます。

ご家族などの同伴について

おひとりでの移動が困難な方やお手洗いに介助が必要な方は、ご家族などの付き添いをお願いします。

造影検査のご依頼について

次に該当する方は、造影剤を使用できない可能性がございます。事前に患者様にご確認くださいますようお願いいたします。
  • ヨードまたはヨード造影剤に過敏症の既往歴のある方
  • 重篤な甲状腺疾患のある方
  • 気管支喘息の治療中もしくは既往歴のある方
  • 重篤な心障害のある方
  • 重篤な肝障害のある方
  • 重篤な腎障害のある方(eGFR:30未満の方)
  • 多発性骨髄腫の方
  • テタニーのある方
  • 褐色細胞腫のある方およびその疑いの方
  • マクログロブリン血症の方
  • 重症筋無力症の方
  • ビグアナイド系糖尿病治療薬の休薬が守られていない方(糖尿病治療薬を服用中の方は事前にご連絡ください)

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)がある方

ヨード造影剤を使用すると甲状腺機能亢進症の症状が悪化する恐れがございます。通院中もしくは症状が安定していない方が造影検査を受けられる場合、甲状腺主治医にヨード造影剤の使用について事前にご確認くださいますようお願いいたします。

腎機能の確認について

造影検査を行う方は、検査当日に腎機能の確認を行います。検査日から3カ月以内のクレアチニン値があれば、診療情報提供書に採血日と数値のご記載をお願いいたします。
※クレアチニン値の記載がない場合、検査当日に簡易測定を行います。

ビグアナイド系の糖尿病治療薬を服用中の方

ビグアナイド系糖尿病治療薬とヨード造影剤を併用すると乳酸アシドーシスをきたす恐れがあり、ビグアナイド系のお薬は造影検査の前後2日間(検査当日を含め計5日間)の休薬をお願いしています。造影検査を行う方で糖尿病治療薬を服用中の方は、事前にお薬の確認を行いますので、当院にご連絡くださいますよう患者様にお伝えください。

検査前の食事・飲み物について

検査方法や検査部位によって制限が異なります。

検査方法 腹部 腹部以外
単純検査 予約時間の4時間前から絶食
※水分はお水のみ可
食事・飲み物の制限なし
単純+造影検査 予約時間の4時間前から絶食
※水分はお水のみ可
予約時間の4時間前から絶食
※水分はお水のみ可

Dual Energy Imagingのご紹介

当院のマルチスライスCT(192列×2管球)で撮影方法の新たな取り組みを行っています。

Dual Energy Imagingについて

2管球により2つの異なるエネルギー(Sn150kVpと90kVp)で同時に撮影を行い、これらのデータを解析することにより、物質の組成の同定や特定物質の抽出、抑制した画像が得られます。

肺癌術後の経過観察目的でDual Energy撮影による肺血流の評価

従来、肺血流の診断はSPECTの肺血流シンチグラフィにて行われていますが、Dual Energy CTで肺内のヨード情報を抽出することによって、代用することが可能になります。
Dual Energy CTによる利点は、肺動静脈の評価が同時にできることや、空間分解能がシンチグラフィより優れていることなどが挙げられます。

正常画像
血流低下画像

肺血流の状態をカラー表示で画像化することができます。左の画像は正常例で、均一にカラー表示されているのに対し、右の画像は血流低下部分が黒く欠損(矢印部分)として表示されます。
ただし、この欠損は血栓などによる肺動静脈の問題によるものだけでなく、肺気腫など肺実質が破壊されている場合でも黒く表示される場合があります。

※Thieme, S.F., Becker, C.R., Hacker, M., et al.: Dual energy CT for the assessment of Lung perfusion-Correlation to scintigraphy. Eur. J. Radiol. ,68, 369~374, 2008.

不顕性骨折の評価が可能なBone marrow imageの取り組み

Dual Energy CTでカルシウム成分を抑制することにより、MRIの脂肪抑制T2強調画像で見られるような骨髄の浮腫性病変を検出することができます。

Bone marrow image
(カルシウム抑制画像)
脂肪抑制T2強調画像(MRI画像)

カラー表示で色が抜けている部分が骨髄浮腫に相当します。MRIの脂肪抑制T2強調画像と部位が一致しています。不顕性骨折の評価が可能であることを示唆します。

Bone marrow image

Bone marrow imageのL1に骨髄浮腫が疑われます。脊椎の圧迫骨折で、骨折の新旧を鑑別する手法としても有用です(骨に特化した解析法で椎間板など骨以外のカラー部分は評価しません)。

このようにCT検査で骨の形態評価だけでなく、Bone marrow imageを用いることにより、浮腫の有無を評価して骨髄の異常を画像化することが可能です。MRI検査禁忌の方の代用検査としても役立つ可能性があります。ただし、注意点として、肋骨や肩甲骨など骨が薄く骨髄量の少ない領域に関しては正確な評価ができないことが挙げられます。

上記の解析以外にもDual Energy撮影による解析・評価方法はさまざまにあります。各解析法およびDual Energyそのものについて詳細な情報が必要な場合は、当院にご相談ください。